愛
吉本ばななさんの文章は
透明で、悲しくて、切なくなります。
彼女の愛犬、フレンチブルドッグがいつ
息を引き取ってもおかしくない…。
そのときの事を、彼女はこう書いています。
台所で洗い物をしている私。
ふっと気付くと寝たきりの犬が
その大きな目で私をじっと見ている。
この世のどんなに美しいものを集めたよりも
あなたの方がずっと好きです、という賞賛と愛情のこもったまなざしで。
一番大事なものを見るような、親が子を
子が親を見るような目で。
こんな目で人間に見られたことはない
というくらいの深い愛情。
あなたの素晴らしい姿を、目に焼き付けておきたい、絶対忘れたくない、そういう目。
私が彼女(犬)を見つめる目もそれと同じ。
お互いが世界一美しい。
そう思い合って見つめ合っている。
愛と愛のかたまりだけが
確かにここに、ふたつある。
これ読むと目頭が熱くなります(´;ω;`)