治療の書
治療は生命にかかわる事だからこそ、懸命に必死になってはならない。
必死でなければ行えないような治療は、やってはならない。
良くなったと喜び、悪くなったと一か八かやってみようという事もあってはならない。
命に替えはきかないからである。
治療ということを知らない人は、病人に安静にしてもらわないと自分の方が不安なのである。
自分のために相手を安静にさせ、必要以上に病人を守ってかばう、そんな事がよく見受けられる。
治療とは、病人を強くすること。
丈夫にすることである。
治療とは、自然の働きによるもので、技術や力によるものとは違う。
治療は人が強くなるように、丈夫になるよう導いていくこと。
運動をせよ、という健康法がある。
安静こそが養生だという主張もある。
栄養をとれ、断食がいい、玄米がいい。
そのどれも正しく、どれも正しくない。
何が正しいかは、その時の『体』しだい。
その時の体にあった事だけが、行われるべきである。
治療とは一人一人の体の条件や個性に基づいて行われるべきでものだ。
この本は1969年に出版されました。
今、読んでも色褪せることなく深い言葉ですね~(っ´ω`c)