すかたん
朝井まかて著『すかたん』
小気味よい言葉遣いで、ストーリーが展開していく(^∇^)🎶
江戸育ちの主人公『知里』。 饅頭屋の娘が、お武家さんに見そめられ結婚。夫の転勤で江戸から大阪へ移るも、夫は病のため亡くなる。
知里は慣れない大阪の地で、生活のため青物商家で働く。ドタバタコメディの面白さ、その中に“グッ”とくるお話も。
初めて畑を与えられ、大根を育てる知里。大根の芽は、赤子がお日様に向かって拳を開くように双葉になった。嬉しくて女中部屋でそれを話すと…。
「茎が中指ほどの丈になったら、間引きしいや」
「そんなの可哀想よ、せっかく芽をだしたのに」
「しょうもないこと言いな。食べるために蒔いた種やろ」
「そりゃ、そうだけど」
「生きものは皆、誰かを殺生して生きてる。それが当たり前やないか。そやから賄いをいただく前に、手ぇ合わせるんやろう」
普段の生活では、スーパーで食材を買い調理し食べる。この流れで『感謝』は生まれない(>_<)
自らの手で育て、その命を紡ぎ食べるからこそ『感謝』が湧いてくる。
「あなたの命をいただきます」